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願い込めたミサンガ「新しい石巻を」 被災生徒ら作製

2011年4月20日12時19分

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写真:ミサンガを作る阿部つばささん(左から2人目)ら=宮城県石巻市大街道西1丁目、藤崎写す拡大ミサンガを作る阿部つばささん(左から2人目)ら=宮城県石巻市大街道西1丁目、藤崎写す

 東日本大震災で被災した宮城県石巻市の子どもたちが、ボランティアの人たちに配るためのミサンガ作りを始めた。目標は1万本。復興を目指し「子どもでもできることはある。新しい石巻を作りたい」との思いを込めた。

 ミサンガは、何本もの刺繍(ししゅう)糸を組みひもにして手首や足首に巻きつける。自然に切れれば願い事がかなうとされる。

 活動を始めたのは、石巻市に住む小中学生と高校生の計15人が結成したグループ「We Make Ishinomaki」。ボランティアが被災地の子ども向けに開いた学習の場「寺子屋」に集まったメンバーが中心だ。個人や団体のチャレンジに対して寄付金を集めるインターネットサイトに目標を投稿し、ミサンガ1万本を目標に作り始めた。

 寺子屋には毎日、午前10時に約10人の子どもたちが集まって勉強を始める。中には家族が行方不明のままの子もいる。だが、一日が規則正しく始まることで、次第に集中力や笑顔も生まれるようになっていった。

 その勉強の合間にミサンガを作る。1時間に10本が目標だが、初めての人も多い。「最初は編んでもゆるくなった。やっていくうちに慣れてきた」と門脇中の萱場匠さん(14)。

 グループの発足者の一人、石巻中3年の阿部つばささん(14)は「今、被災者はアクセサリーを身につけられない状態。ボランティアの人たちと同じものを身につけると一体感も生まれると思った」。(藤崎麻里)

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