2011年4月20日7時38分
東日本大震災で、津波をかぶるなどして傷み、日本銀行に持ち込まれて交換された紙幣や硬貨が、東北6県で計約10億4600万円にのぼることが、わかった。日銀仙台支店が19日に明らかにした。
1995年の阪神大震災では半年間で約8億円が交換されており、その「被災」を1カ月余りで上回った。大半は宮城、岩手、山形の3県を管轄する日銀仙台支店に持ち込まれ、18日までに約10億3800万円に上った。1カ月余りで例年の2年分の交換依頼があったという。福島、青森、秋田の3支店でも計約800万円が交換された。
日銀仙台支店によると、泥や油、海の塩がこびりついている紙幣は、洗浄も難航。偽札かどうかの見極めも機械ではできず、職員の目で確認作業をしているという。20日には、支店のない岩手県にも交換の臨時窓口を設置する。(森本未紀)