2011年4月19日19時35分
東日本大震災の救援活動「トモダチ作戦」に従事した米海軍の原子力空母ロナルド・レーガンが19日、長崎県佐世保市の佐世保港に入港した。乗組員の休養や補給が目的という。原子力空母の佐世保入港は今月3度目。
レーガンは震災直後から三陸沖で、行方不明者の捜索や物資輸送の海上拠点の役割を担い、今月5日に現場海域を離れた。同艦が所属する第7空母打撃群のロバート・P・ギリアー司令官(海軍少将)らは艦上で記者会見し「海上自衛隊との緊密な連携のもと、東日本大震災の救援・支援をできたことを誇りに思う」と成果を強調した。佐世保市の朝長則男市長も艦上に同司令官を訪ね、救援活動に対する感謝の意を伝えた。
福島第一原発事故で原子力への不安が市民に広がる中での入港について米海軍側は「原子力空母と原発の原子炉を単純に比較するのは難しい。米海軍の原子力空母は高い基準で運用されているので心配ない」と説明した。
佐世保港には、福島の原発事故の影響を避けるため配備先の米海軍横須賀基地(神奈川県)を離れた同型の原子力空母ジョージ・ワシントンも5〜6日、12〜14日の2回入港した。地元の労働団体などは「頻繁な入港は母港化につながる」と港近くで抗議した。