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枝野官房長官の会見全文〈19日午後〉

2011年4月19日17時28分

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 枝野幸男官房長官の19日午後の記者会見は次の通り。

 【復興基本法】

 ――復興基本法について公明代表が議論は時期尚早と言っているが、政府としては月内提出を目指すのか。

 「もちろん、福島の原発事故の影響を受けられている皆さんはもとより、津波、地震の被害を受けている地域においても、少なからずまだまだ復興という段階ではないという地域がたくさんあることは十分承知している。しかし、一方でこうした皆さんにとっても今の避難の状況から復旧、その先の復興という方向に向けて将来の見通し、希望があるんだ、ということを感じてもらうことも重要なことではないか。そうした意味からは復興に向けた具体的な作業というか作業の準備というのが正確かも知れない。そこにはそろそろ入りたい。そのためには態勢整備に関する法律について国会の理解を頂きたい。具体的な提出の仕方については党でも各党と相談していると聞いているので、その状況を見ながらも、もし政府から提出ということであるならば、月内に提出できるような作業の準備を進めている」

 ――政府の組織にかかわる基本法を議員立法で提出することに違和感はないか。

 「いずれにしろ、議員立法でという場合には各党の理解と協力が前提になる。各党の理解と協力がもし得られるのであるならば、前例に、こういった局面だから特に、とらわれる必要はない」

 【工程表の進み具合】

 ――原発周辺住民に対する事故収束に向けた工程表の進み具合の公表はどうする考えか。

 「国民に向けては従来のようにプレス発表を行っていく。これについてはより整理された形で行っていくことに向けて、今、さらに改善の検討をしているところだ。同時に、東電あるいは原子力安全・保安院がホームページを使って国民に伝えていく、ということをさらに充実させる必要がある。さらに大事なことは、実際に今避難している皆さんに対しての個別というか個別的お知らせをどうしていくのかということになろうかと思うが、この間、当該地域の市町村長や知事に対しての特に事前の連絡が十分でなかったという指摘は真摯(しんし)に受け止め、今改善をしつつある。今後も様々な状況の推移をこうした皆さんには伝えていきたいし、十分できると思っている。個々の当該地域の住民については、それぞれいろんな地域に分かれて避難をしているという状況の中で、どういった形で一番関心の高い皆さんに具体的に伝えるのかというのはなかなか難しい課題だが、しかしこれが3カ月、6カ月という単位になるので、何とか工夫の余地がないか検討をしたい」

 【計画的避難区域】

 ――計画的避難の地元との調整と指示を出す時期のメドはついているのか。

 「安全性の観点からはできるだけ早くということが望ましい。一方で、なかなか地元にとっては納得できないだろうと思うが、様々な不安に思われていることは福山副長官をはじめ直接うかがってきた。私も町長、村長、市長にうかがってきている。これについてお答えできること、対応できることについて最大限の努力をしながら、安全性の観点との見合いの中で決めていくことになる。今の段階でいつ具体的な指示を出すかというところを確定している段階ではない。ただ、そんなには長くかけるわけにはいかないだろうとは思っている」

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