2011年4月18日22時17分
18日午後2時20分ごろ、福島県郡山市朝日1丁目の市役所本庁舎で、東日本大震災で倒壊した展望室部分を解体していたところ、室内から男性の遺体が見つかった。展望室は5階建て庁舎の上に立つ2階建ての施設で、男性は室内にいて被災したとみられる。
郡山署によると、男性は同市亀田1丁目、会社員五十嵐晃さん(58)。がれきに埋もれた状態で、死因は圧死だった。展望室は業務時間内ならだれでも入れる状態だったという。3月12日に家族から行方不明届けが出ていた。
市によると、倒壊後、中に人がいる可能性があるとみて消防の救助隊が捜索。3月15日に五十嵐さんの自転車が市役所駐輪場で見つかり、画像探査機や災害救助犬を使って捜したが、確認できなかった。引き続き捜索しながら、同月26日に重機2台で解体作業を始めた。4月18日午前、現場からバッグが見つかったため慎重に捜していた。
本庁舎はガラスが割れるなど危険があるとして立ち入りを禁止し、業務は分庁舎などで行っていた。