2011年4月17日19時53分
菅直人首相は、16日付の国際英字紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューンなどに寄稿し、福島第一原発の事故について「非常に深刻に受け止めており、深く遺憾に思う」と表明。事態の早期収拾が「私の最優先事項だ」と決意を示した。
「日本の復興と再生への道」と題した寄稿で、首相は各国や個人から寄せられた支援について「日本人は『きずな』に深く感謝している」とした。
原発については「できるだけ早く管理可能な状態にするため、すべての資源を投入している」と強調。食料品の安全確保についても「厳しい科学的基準に基づいてあらゆる方法をとっている」とし、「消費者の信頼を得るために透明性を維持し、原発の状況についての情報提供の努力を倍増させる」と理解を求めた。
首相は、原発事故の原因究明を急ぐとともに「再発防止のために情報を共有する」と約束。「クリーン・エネルギーの積極的な拡大を含めた明確なビジョンを世界に示したい」と意欲も示した。被災地の再建は「容易ではない」とする一方、「困難な時期が『日本再生』を確かなものにする機会となると信じている」と強調した。(ワシントン=村山祐介)