2011年4月16日23時52分
福島第一原発から東へ約34キロの沖合で、セシウム137が基準の約2倍に相当する1リットルあたり186ベクレル、ヨウ素131は基準の約4倍の161ベクレルが検出された。文部科学省が16日に発表した。いずれもこの海域での最高値で、セシウムが基準を超えたのは初めて。
原発からの高濃度汚染水が拡散、流れ着いた可能性が高い。
海水は15日午前に海面から約10メートル付近で採取された。この地点より南方の2地点でも基準に近いヨウ素が確認された。海底から約10メートルの下層では、検出されなかった。
一方、2号機の取水口付近では、放射性物質の濃度が再上昇した。東京電力が16日発表した。以前に流出していた亀裂からの再流出ではないとしている。
14日に採取した海水からはヨウ素131が基準の1100倍だったのが15日には6500倍に、セシウム137は370倍から1400倍に跳ね上がった。取水場所は、汚染拡大を防ぐ水中カーテン(シルトフェンス)の内側で、汚染水がたまり高濃度になった可能性があるが、別の亀裂からの漏れも否定できないという。