2011年4月16日11時43分
プロ野球に「レッツ・省(ショー)・タイム」というキャッチフレーズがある。試合時間を短縮して消費電力を抑え、地球温暖化対策に貢献しようと2008年に始まったプロジェクトだ。
過去3年間は、あまり効果を生まなかった。しかし、今季は違うようだ。例えば攻守交代の選手の動きが去年までと違って見える。ダラダラと歩いてベンチに戻る選手がほとんどいないのだ。投球間隔は短く、余計なタイムをかける打者もいない。
東日本大震災で選手の意識が変わった。審判部の井野修部長は「震災後の練習試合から選手の動きがきびきびしてきた」という。厳しい電力事情の中、選手の「少しでも貢献したい」という思いの表れだと思う。
開幕間もないが、計算すると、15日現在の平均試合時間(9回試合のみ)は2時間55分余り。昨年の年間平均より約17分も短い。このペースなら相当量の節電効果が見込めるだろう。
選手がきびきびと動く姿は、見ていても気持ちがいい。選手はこの意識を、いつまでも持ち続けて欲しい。(吉村良二)