2011年4月15日22時51分
中国の胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席は15日、海南省で博鰲(ボーアオ)アジアフォーラムの開会式に出席した。開会のあいさつで東日本大震災について「中国を含むアジアの人々は日本人の痛みや苦しさを我が身のことのように感じ、支援の手を次々に差し伸べた」と触れ、「アジアの人々の団結精神を示した」とたたえた。
また、日本で大震災の影響で政府の途上国援助の大幅な削減が議論される中、胡氏は「中国はアジアの途上国への経済援助を増やす」と表明。係争を抱える領土問題については「友好的な交渉を通じて平和的に解決する」と強調した。
「ダボス会議のアジア版」として中国が主催して2002年に始めたフォーラムは10回目を迎え、ロシア、ブラジル、韓国、スペインなど各国首脳を含む1400人が出席する会議に成長。理事長は福田康夫・元首相が務めている。(博鰲=吉岡桂子)