2011年4月15日1時16分
福島第一原発2号機周辺の地下水に含まれる放射能が、1週間前に比べて17倍の濃さになっていた、と東京電力が14日発表した。2号機では高濃度の汚染水がタービン建屋地下や外の坑道にたまっており、しみ出た可能性もある。経済産業省原子力安全・保安院の指示で今後、週に1回の計測を3回に増やし、警戒を強める。
東電は13日に1〜6の各号機の周囲に付設した井戸で水を採取し分析した。その結果、2号機ではヨウ素131が1ccあたり610ベクレル検出され、6日の36ベクレルに比べて17倍になっていた。1号機も400ベクレルで6倍とほかに比べ濃かった。
2号機では、外の坑道にたまった水から毎時1千ミリシーベルト以上と高い放射線量を計測。この水が取水口付近にある作業用の穴の亀裂から海へ流れ出していた。6日に止水し、一部はポンプでくみ出したが、大部分は残っている。
東電は「止水で行き場が無くなった水が地下で回り込んでいる可能性もある」と説明している。
他号機の放射能の濃度は横ばいか減少で、十数ベクレル〜1ベクレル未満だった。これらは周囲に飛散した放射能が雨などで地下に浸透した可能性がある。