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1〜3号機の注水停止は50分 放射線量変化なし

2011年4月11日20時41分

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 11日午後5時16分ごろに起きた余震の影響で、東京電力は、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)1、2号機の外部電源が途絶え、1〜3号機の仮設ポンプが停止、原子炉への注水作業が中断したと発表した。その後、午後5時56分ごろ外部電源が復旧、午後6時4分ごろ注水が再開された。同原発周辺の放射線量に変化はないという。

 余震では、福島県いわき市などで震度6弱を記録し、福島県に津波注意報が出された。同原発では1〜4号機で退避命令が出され、作業員は免震重要棟に向かった。停止した仮設ポンプの代わりに、消防ポンプによる冷却への切り替えを検討。まもなく電源が復旧した。作業員にけがはない。

 経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は「注水の中断は50分間。これで原子炉の安全性に問題が出るものではない」と話した。ただ、本来であれば、外部電源が遮断されたらただちに非常用電源に切り替わるべきシステム。東電によると、同原発は被災後の復旧の途上にあり、設備が整っていないという。

 1号機では余震当時、水素爆発を防ぐために原子炉格納容器内に窒素ガスを注入する作業が続けられていた。外部電源が失われて作業は一時中止したが、東電は準備が整い次第再開する方針。

 また、2号機につながる坑道にたまった高濃度の放射能汚染水をポンプでくみ上げる作業も余震で中断した。再開は12日以降になる見通し。

 東電福島第二原発(福島県楢葉町、富岡町)は外部電源が確保されており、放射線量にも変化がないという。東電は「今のところ、異常は認められていない」としている。第二原発の揺れは3号機の垂直方向が最も大きく、92.5ガル(ガルは揺れの勢いを示す加速度の単位)を記録した。

 東北電力の女川原発(宮城県女川町、石巻市)、東通原発(青森県東通村)、日本原電東海第二原発(茨城県東海村)、日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)では、いずれも異常は確認されていない。

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