2011年4月2日2時20分
福島県産の野菜の安全性と地産地消運動をPRしようと、キュウリにかぶりつく俳優の西田敏行さん(手前)=1日午後、福島県郡山市横塚2丁目のヨークベニマル横塚店、小川智撮影
福島県産の野菜の安全性と地産地消運動をPRしようと、特産のキュウリやトマトなどを買い求める俳優の西田敏行さん=1日午後、福島県郡山市横塚2丁目のヨークベニマル横塚店、小川智撮影
風評被害に負けるな――。原発事故の影響で一部の農産物が出荷停止になった福島県など被災地の農家を励まそうと、東京や郡山市で1日、安全が確認されている地元産品のPR運動や産直市が始まった。
福島では「がんばろう ふくしま!地産地消運動」がスタート。郡山市のスーパーマーケットには、地元出身の俳優、西田敏行さんがボランティアで駆けつけ、佐藤雄平知事らと県産のイチゴやキュウリをほお張って県産品の安全性を訴えた。
全国PRを前に、まずは県民から。県は県内各地のスーパーマーケットと協力して店内に県産品コーナーを設け、地産地消運動を進めていくという。
二重三重にできた人垣の真ん中で、西田さんは「何があっても負けないぞ。皆が元気になって、うつくしま福島を取り戻そう」と呼びかけた。買い物客からは「オー、頑張るぞ」と声が上がった。
東京・有楽町の東京交通会館前では、福島県のトマトやキュウリ、イチゴ、茨城県の黒毛和牛「常陸牛」、青森県のリンゴなどの産直市が始まった。
東京・銀座の農業支援会社「銀座農園」などが企画した。この日のオープニングで、JA東西しらかわ(福島県白河市)の鈴木昭雄組合長(63)は「生産者のプライドが傷ついている。安全でおいしいことを理解してほしい」とあいさつ。イチゴなどを買った千葉市の男性(71)は「被災地のために少しでも役に立てれば」と話した。
この産直市は5月8日まで毎日、平日は正午から午後6時まで、それ以外は午前11時から午後5時まで開かれる。また、東京・八重洲の「福島県八重洲観光交流館」でも、4月2日午前11時から午後3時までと3日午前10時から午後3時まで、福島県の農産品産直市が開かれる。