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〈世界から被災地へ〉「ニューヨークの愛届け」とハグ募金

2011年4月1日11時19分

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写真:被災者支援でハグする学生たち=ニューヨーク、田中写す拡大被災者支援でハグする学生たち=ニューヨーク、田中写す

 東日本大震災の被災者に愛を届けたい――。ニューヨークの学生たちが、通りがかりの人たちと抱擁し合う「ハグ」1回につき10セント(約8円)を寄付するという試みを続けている。

 27日の日曜日。市内のワシントン・スクエア公園では、30人近い学生たちが、ギターを片手に歌いながら、「日本のためにハグを」と訴えた。参加者の学生がハグのたびに懐から10セントを寄付し、通行人は募金箱に任意の額を寄付する。数時間で約千ドル(約8万円)が集まった。

 参加者の一人、宮沢光さん(18)は「わずかなお金かもしれないけど、私たちにできる愛情表現の一つ。被災者のみなさんをニューヨークの人たちも心配していることを知ってほしい」。(ニューヨーク=田中光)

■「復興した姿、見たい」 救援の日系消防士

 東日本大震災の被災地に派遣された米ロサンゼルス郡消防局の救援隊に、3人の日系人消防士がいた。その一人、日系4世のアツシ・ウエハラさん(42)が29日夜、ロサンゼルスで報告会を開いた。

 総勢74人のチームは地震翌日の12日に日本に着き、岩手県釜石市と大船渡市で生存者を捜した。活動場所は海岸から3キロほど内陸だったが、建物の鉄骨がねじれ、残った建物の3階にまで魚が打ち上げられていたのを見て、「津波の威力に息をのんだ」。

 1週間の活動で生存者を見つけることはできなかった。現場の様子を冷静に語っていたウエハラさんが、その心境を問われたときだけ、ほんの少し言葉に詰まった。「生存者を救えなかったら、役目を果たさなかったことになるのか……それでも我々は最善を尽くしたと思う」

 訪日は1998年以来。「いつか被災地を再訪して、復興した姿を見たい」(ロサンゼルス=堀内隆)

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