2011年3月31日11時40分
国際原子力機関(IAEA)は30日、福島第一原発から約40キロ離れた福島県飯舘村で、IAEAの避難基準を上回る放射性物質が検出されたため、日本側に詳細な調査をするよう促したことを明らかにした。
IAEAによると、日本側が3月18〜26日、福島第一原発周辺25〜58キロの9自治体の土壌の放射性物質を測定。そのうち飯舘村で計測された最高値が、IAEAが避難の条件とする数値の約2倍に達したという。
日本政府は、福島第一原発から20キロ圏内を避難、20〜30キロ圏内を屋内退避と指示しており、飯舘村は対象外だ。ただし、IAEAは「測定は天候や場所にも左右されるため、今回の調査だけで判断できない。日本側に現状を注意深く評価するよう助言した」としている。(ウィーン=玉川透)