2011年3月30日19時40分
国際環境NGOグリーンピースは30日、東京都内で会見し、福島第一原発の周辺で独自に行った放射線量の調査結果を発表した。福島県飯舘村で27日に毎時8〜10マイクロシーベルトを観測したことを例に挙げ、「原発の30キロ圏外でも、放射線量の高い場所には、国が避難勧告を行うべきだ」との見解を示した。
グリーンピースは、欧州の専門家らの調査チームを福島に派遣。26〜27日に福島市内など7カ所で放射線量を測定した。国や自治体が発表する線量データについては「我々の調査と一致している」と評価。一方で、汚染リスクの広がりは、原発を中心とした同心円ではないとして、「線量の高い地域では、放射線の影響を受けやすい子どもや妊婦は優先的に避難する必要がある」と指摘した。
調査チームは近く、同原発周辺で水や牛乳、食品類の調査も始める。