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津波被災の宮城・南三陸町が安否調査着手 中学生も協力

2011年3月30日18時46分

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写真:町職員(手前)の指導のもと、避難者カードの配布先の確認作業をする中学生ら=宮城県南三陸町の町立入谷小学校、武田写す拡大町職員(手前)の指導のもと、避難者カードの配布先の確認作業をする中学生ら=宮城県南三陸町の町立入谷小学校、武田写す

 震災と津波で大きな被害が出た宮城県南三陸町が29日、全世帯を対象に家族の安否情報を尋ねるカードを配り始めた。同町は役場が流失し、津波後の住民数すら把握できない状態が続いていた。町の復興に向けての本格調査で、住民ボランティアも配布に協力している。

 同町の津波前の人口は約1万8千人。半数の約9500人が避難所に身を寄せるが、それ以外の住民の所在は確認できていないという。

 29日までに見つかった遺体は350体、警察に届けられた行方不明者の届け出件数は約880件。一家全滅などで届け出がないケースも多いとみられる。人口が大幅に減少していれば、地方交付税などの算定にも影響する。

 カードはA4判大の「避難者台帳」で、バックアップ用データが残っていた今月4日現在の住民基本台帳を基に作成。家族の生存、死亡、行方不明の情報のほか、将来の定住先、携帯番号を書いてもらう。締め切りは来月2日。9月までに同町内などに建てられる予定の仮設住宅の必要戸数を把握する狙いがある。

 避難所の自治会や住民ボランティアもカード配布に協力している。約300人が避難する入谷小学校では、被災者の中学生がボランティアで配布を手伝った。志津川中学校2年の及川雅矢さん(14)は「調査が街の復興の一歩になってほしいという思いで協力しました」と話した。(武田肇)

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