2011年3月29日1時4分
地震の後、過度な「自粛」の風潮がある。僕は反対です。被災していない人が気遣いしすぎるのはどうか。今まで様々な被災地を支援で回る中で、周りのそんな気遣いに「申し訳ない」と恐縮する被災者を見てきました。
常識は持たなあかんけど、覚悟を持っての行動なら不謹慎なんて思われない。「世間にしかられる」と何でも自粛すると、国全体に元気がなくなる。日本は今、世界から同情されているけれど、そんなのわずかな時間。最後に歩きだすのは自分たちです。
大変なのはこれからです。僕も神戸市長田区の実家が阪神大震災で全壊した。生まれ育った土地はめちゃめちゃや。大事な物や人を失った思いは消えない。一生向き合わなければいけない。でも災害を越えて生きたなら、犠牲になった人のためにもいつかは前を向かなあかん。僕はそれを学びました。だから被災地の人が一日も早く前を向けるよう、みんなで前を向こう。「日本は負けへんで」っていう姿を見せようや。