2011年3月28日12時2分
民主党の小沢一郎元代表が28日、東日本大震災後初めて地元の岩手県に戻り、県庁で達増拓也知事と会談した。小沢氏は記者団に対し「今回は未曽有の大災害。被害額を出して査定し、補助金をつくるという旧来の災害復旧では5月、6月の話になり、間に合わない。地域の事情にあわせて使えるような国の予算措置が望ましい。私も今の立場でできることは仲間と相談しながらやる」と述べた。
小沢氏は、福島第一原発の事故にも触れ「原子炉の溶融はずっと前から指摘する人がいたのに、原子力安全・保安院、内閣、東京電力とも明確な話はずっと避けてきた」と菅内閣などの対応を批判。「事実を直接知りうる立場にないが、2週間以上たって制御不能なのは世界でも例がない。最悪の事態になれば日本沈没の話になってしまう」「内閣としても、総理をはじめとして思い切ってやってもらいたいとひたすら願っている」などと述べた。
小沢氏の地元入りが震災から2週間以上たってからになったことについて、地元関係者は「小沢氏は被災直後から地元入りを探っていたが、警備や受け入れ先の負担を考え、断念していた」と話した。