2011年3月28日16時1分
防衛省は、自衛隊のヘリコプターが27日午前に福島第一原子力発電所を上空から撮影した映像を公開した。
■1号機、天井や壁が崩落
地震翌日に最初の水素爆発が起きた1号機では、原子炉建屋上部の天井や壁が崩れ落ちている。鉄骨も壊れてむき出しになっているのが見える。これまでたびたび確認されていた煙や水蒸気は、はっきりとは見えない。燃料プールの水位は外から確認できない。
■2号機、壁に亀裂多数
格納容器につながる圧力抑制室が15日に爆発、損傷した疑いがある2号機は、1〜4号機のなかでは、原子炉建屋が比較的残っている。建屋側面からと、屋上にあいている複数の穴から、水蒸気とみられる白い煙が上がっている。壁には多数の亀裂も見える。
■3号機、クレーン落下の可能性
3号機では、水素爆発で大きく破壊された原子炉建屋の上部から、水蒸気が激しく上がっている。核燃料をつり下げて移動させるためのクレーンが、天井部分に見当たらない。燃料プールや燃料も見えないが、クレーンの一部がプール上に落下し、燃料を破損している可能性もある。
■4号機、崩れた壁からのぞくのは
4号機は、水素爆発があった1号機や3号機と同じぐらい、原子炉建屋の壁が大きく崩れ落ち、水蒸気が建物の所々で上がっている。内部にはクレーンとみられる緑色の機器や、原子炉格納容器のふたとみられる黄色い構造物も見える。ふたは定期検査中に取り外されたものとみられる。