2011年3月26日0時2分
ロート製薬(大阪市)は25日、東日本大震災による震災孤児の支援を目的として「震災復興支援室」を同社内に新設した。会長、社長を含む取締役11人が4月から1年間、報酬の10%を自主返上して活動資金に充てるという。
活動資金は4千万円程度になる見通し。同支援室にはロートの社員5〜7人が専従。社内公募ではすでに10人以上が立候補しており、近く担当者を決める。具体的な支援内容は未定だが、震災孤児の長期的な生活と勉強への支援が主な柱になるという。
同社は、1995年の阪神大震災では本社の建物が一部損傷する被害を受けた。当時も義援金や製品の無償提供など被災地に向けた支援をしたが、「一時的な支援でしかなく、不十分だった」という思いが社内で強かった。広報担当者は「阪神大震災で感じていた教訓を今回は支援室という形で生かしたい。企業として社会的責任を果たすという意味でも、全社あげて取り組んでいく」と話した。(田幸香純)