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息子失い妻不明…被災した国会議員、悲しみ胸に奔走

2011年3月23日19時15分

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写真:地元紙の避難者名簿に見入る黄川田徹衆院議員=23日午後、衆院第2議員会館拡大地元紙の避難者名簿に見入る黄川田徹衆院議員=23日午後、衆院第2議員会館

写真:藤原良信氏藤原良信氏

写真:小野寺五典氏小野寺五典氏

写真:吉野正芳氏吉野正芳氏

 東日本大震災で、国会議員も家族や長年の後援者を失った。彼らは悲しみを胸に、復興対策作りや地元での被災者支援に動き始めている。

 岩手県陸前高田市が地盤の民主党の黄川田徹衆院議員。長男駿一さん(29)は亡くなり、両親と妻は依然、行方不明だ。長男の死亡届を出すのに窓口に4時間並んだ。「花屋も葬儀業者もお寺も流れていた」。被災から10日目にたどり着いた自宅は跡形もなく、妻が弾いていたピアノも見つからなかった。

 23日、復興対策を検討する党の会議に出席したが、政治の動きが被災地に届いていない気がしている。「政治に大切なのは被災者が安心できるメッセージを出すことだ」

 民主党の藤原良信参院議員(比例区)は岩手県議時代、大船渡市を選挙区としていた。今も多くの後援者が行方不明のまま。地元に入り、ホタテやワカメの養殖業者の船が流されたと聞いた。商品になるまで3〜4年かかるため、その間は収入がない。「漁村が復興できなければ国の存続も危うい。議員として何ができるか問われる」

 自民党の小野寺五典衆院議員の地元は、津波被害の大きかった宮城県気仙沼市。避難所を訪ね歩く中で、知人に「お母さんたちがいるよ」と声をかけられ、母の桂子さん(72)と弟に会えた。「被災者は資金が一切なく生活再建への不安が大きい」

 福島県いわき市が地盤の自民党の吉野正芳衆院議員は震災後、東京にいたのは2日間だけ。避難所を回り、肺炎を患う90歳の女性を病院に送るなどの支援活動を続けている。

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