2011年3月18日19時39分
18日午前11時5分ごろ、岩手県奥州市水沢区のガソリンスタンドのそばで、同市胆沢区の男性(58)が給油待ちをしていた乗用車内で動かなくなっているのを、スタンド店員が見つけ、119番通報した。駆けつけた消防署員が、男性の死亡を確認した。岩手県警によると、死因は一酸化炭素中毒という。
県警や消防によると、男性は、車のエンジンを切り、約1キロにわたる給油待ちの列に並んでいた。車内後部には、火の消えた小型石油ストーブがあった。ガソリンを節約するためにエンジンを切り、車内でストーブを使って暖をとっていたところ、不完全燃焼になったとみられる。
奥州市は内陸地域で、津波の被害はなかった。だが、県内では被災地以外の地域も含めてほぼ全域で燃料が不足し、ガソリンを求める車が数百台連なる例も多い。消防は「閉め切った場所でストーブをたけば不完全燃焼を起こすので、絶対にしないでほしい」と呼びかけている。