現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 特集
  4. 東日本大震災
  5. 記事

「原子力推進、難しい状況」 谷垣氏、政策転換を示唆

2011年3月18日1時3分

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 自民党の谷垣禎一総裁は17日の記者会見で「原子力政策を推進していくことはなかなか難しい状況になっていることは事実だ」と述べ、自民党が一貫して進めてきた原子力推進政策の転換は避けられないとの考えを示した。

 福島第一原子力発電所の制御が困難になっていることについて「こういうことが起きると、この後の原発立地が非常に困難になることは間違いない。福島原発の代替をどこに求めるかも簡単な話ではない」と指摘。「今回の事故を速やかに総括、分析し、新しい対応を打ち出していかなければならない」と語った。

 谷垣氏は科学技術庁長官として原子力委員長を務めたことがある。今度の原発事故について「地震にはだいたい対応できていたと思うが、あれだけの津波を想定していなかった」と分析した。

 自民党は1979年の第2次石油危機などを契機に原子力を「経済性、安定性に優れたエネルギー」と位置づけ、推進政策を主導してきた。野党転落後も温暖化ガス排出量の削減のため、原発の新設や高速増殖炉サイクルの早期実現を目指す「低炭素社会づくり推進基本法案」を提出。谷垣氏の発言はそうした路線の大幅修正を意味する。民主党政権へもこうした姿勢が影響することは必至で、日本の原子力政策の大転換につながる可能性が出てきた。

検索フォーム

朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介

東日本大震災アーカイブ

グーグルアースで見る被災者の証言

個人としての思いと、かつてない規模の震災被害、その両方を同時に伝えます(無料でご覧いただけます)

プロメテウスの罠

明かされなかった福島原発事故の真実

福島第一原発の破綻を背景に、政府、官僚、東京電力、そして住民それぞれに迫った、記者たちの真実のリポート

検索

亡くなられた方々

| 記事一覧